対馬丸慰霊祭

2024/08/22

対馬丸慰霊祭に出席いたしました。

今年は対馬丸事件から80年、小桜の塔建立から70年、対馬丸記念館開館から20周年の節目の年であり、多くの関係者他、自見英子沖縄担当大臣も参加されました。

玉城デニー知事追悼の辞

***

本日ここに、「対馬丸慰霊祭」が執り行われるにあたり、謹んで哀悼の誠を捧げます。

今から80年前のこの日、幼い子ども達を乗せた対馬丸は、米潜水艦による攻撃を受けて、海中に没し、判明しているだけで学童 784名を含む、1, 484名の尊い命が失われました。

対馬丸記念館に展示されているあどけない表情の子ども達の遺影を見る度に、胸の詰まる思いがいたします。

最愛の親きょうだいと別れ旅立った子どもたち、不安を抱えながらも疎開させることを決意した御遺族の無念さと深い悲しみ、憤りは、いかばかりかとお察しするに余りあります。

対馬丸事件から80年という月日が経過しましたが、御遺族の皆様におかれましては、最愛の家族を亡くされ、今日まで癒されることのない深い悲しみや苦しみに耐え、多くの困難を乗り越えてこられたことと存じます。

この悲惨な対馬丸事件を決して風化させることなく、語り継いできた生存者や御遺族の皆様、多くの関係者の皆様の御尽力に、心から敬意を表するとともに深く感謝申し上げます。

今年は、対馬丸事件から 80年、「小桜の塔」建立から70年、対馬丸記念館開館から 20年という節目の年となります。

沖縄県としては、このような痛ましい悲劇が二度と繰り返されることのないよう、不戦の誓いと世界の恒久平和の実現に向けて、今後も全身全霊を捧げていくことを改めてお誓い申し上げます。

結びに、対馬丸事件で亡くなられた全ての御霊の冥福を心からお祈り申し上げますとともに、御遺族並びに列席の皆様の御健勝と多幸を祈念して、追悼の言葉といたします。

令和6年8月 22日
沖縄県知事
玉城デニー